料理撮影をカメラマンに頼みたいと思っても、料金の幅が広くて迷いやすいものです。
2時間で3万円台のプランもあれば、半日で5万円前後、1日撮影で10万円を超えるプランもあります。さらに、店内撮影、外観撮影、スタッフ写真、レタッチ、スタイリング、出張費が加わると、総額は変わります。
料理撮影の相場は、単に「何品撮るか」だけでは決まりません。何に使う写真なのか、料理をどこまで作り込むのか、店内や人物も撮るのか、納品後にどこまで補正するのかで料金が変わります。
この記事では、飲食店が料理撮影を外注する前に知っておきたい相場、料金の内訳、依頼前の準備、カメラマンの選び方を整理します。
料理撮影の相場はどれくらい?
2時間撮影は3万〜5万円がひとつの目安
料理撮影の入口として多いのが、2時間前後の短時間プランです。
数品のメニュー写真、ランチメニューの撮影、SNS用の写真、既存メニューの差し替えなどであれば、2時間で3万〜5万円程度がひとつの目安になります。
ただし、2時間で撮れる内容には限りがあります。料理の提供に時間がかかる場合や、盛り付けを何度も調整する場合は、撮影枚数が思ったより伸びないこともあります。
半日撮影は4万〜8万円が目安
メニュー写真をまとめて撮るなら、半日撮影のほうが現実的です。
半日撮影は3〜4時間ほどで、4万〜8万円程度が目安です。メイン料理、ドリンク、デザート、店内、外観、スタッフ写真を少しずつ撮る場合も、このくらいの時間が必要になります。
飲食店のホームページやグルメサイトを整えたいなら、短時間プランより半日プランのほうが使える写真をまとめて揃えやすいです。
1日撮影は8万〜15万円が目安
メニュー数が多い店舗、コース料理、複数店舗、ブランドサイト用の撮影では、1日撮影になることがあります。
1日撮影は8万〜15万円程度が目安です。広告やパンフレットに使う写真、細かなスタイリング、動画撮影、撮影ディレクションが加わる場合は、さらに費用が上がります。
1日撮影は高く見えますが、メニュー、店内、外観、スタッフ、調理風景までまとめて撮れるため、1枚あたりのコストは下がることもあります。
1品単価で考えると割高になりやすい
料理撮影では、1品いくらという考え方もあります。
ただし、1品だけ撮る場合でも、カメラマンの移動、機材準備、ライティング、撮影後の現像や補正は発生します。そのため、1品だけの依頼は割高になりやすいです。
費用を抑えたいなら、売れ筋メニューや季節メニューをまとめて撮影するほうが効率的です。
料理撮影の料金を左右する要素
撮影する品数とカット数
料金に大きく影響するのは、撮影する品数とカット数です。
10品を1カットずつ撮るのか、5品を正面、斜め、寄り、集合写真まで撮るのかで、必要な時間は変わります。
依頼時には「10品撮りたい」だけでなく、「各料理1カット」「メイン料理だけ寄りも欲しい」「集合写真も1枚欲しい」のように、必要なカットの種類まで伝えると見積もりが正確になります。
料理の提供スピード
料理撮影は、カメラマンだけで進みません。
厨房で料理を作り、ホールで運び、撮影場所に置き、盛り付けを整えてから撮ります。温かい料理は湯気やツヤが落ちる前に撮る必要があり、冷たい料理は溶けたり崩れたりしないように進める必要があります。
料理の提供スピードが遅いと、カメラマンの待ち時間が増えます。結果として、同じ時間でも撮れる品数が減ります。
スタイリングや小物の有無
器、カトラリー、クロス、背景、小物、手元、ドリンクなどを使って世界観を作る場合、料金は上がりやすくなります。
店内にある器やテーブルだけで撮るなら費用を抑えやすいです。一方、ブランド感を出したい、季節感を作りたい、広告用に印象的な写真にしたい場合は、スタイリングの時間と費用を見込む必要があります。
店内、外観、スタッフも撮るか
料理だけでなく、店内、外観、スタッフ、調理風景も撮ると、撮影時間が増えます。
ただ、飲食店の集客では料理写真だけでは足りないことも多いです。初めて来るお客様は、料理だけでなく、店の雰囲気、席の広さ、入口の分かりやすさ、スタッフの安心感も見ています。
ホームページや予約サイトに使うなら、料理だけでなく店舗全体の写真も一緒に撮る価値があります。
レタッチと納品内容
料理写真では、明るさ、色味、ツヤ、影、皿の汚れ、背景の乱れを調整することがあります。
簡易的な色補正が料金に含まれる場合もあれば、細かなレタッチは別料金の場合もあります。納品枚数、納品形式、レタッチ済み枚数、急ぎ納品の有無を事前に確認しましょう。
使用用途
写真をどこに使うかでも料金は変わることがあります。
メニュー表、ホームページ、SNS、グルメサイト、チラシ、広告、看板、EC販売など、用途によって必要な解像度やレタッチ範囲が変わります。広告利用や印刷物への大きな掲載がある場合は、見積もり時に伝えておくと安心です。
撮影パターン別の料金目安
メニュー写真を数品だけ撮る場合
新メニュー、季節メニュー、看板商品だけを撮る場合は、2時間前後の撮影で3万〜5万円程度が目安です。
品数が少ない場合は、1品ごとの完成度を上げやすい反面、基本料金の比率が高くなります。今後も使う定番メニューを中心に選ぶと、費用対効果が高くなります。
メニュー全体をまとめて撮る場合
メニュー全体を撮り直す場合は、半日から1日を見ておきましょう。
半日なら4万〜8万円程度、1日なら8万〜15万円程度が目安です。品数が多いほど、料理の提供順、撮影順、皿の管理、メニュー名の管理が大切になります。
撮影後に「この写真がどのメニューか分からない」とならないよう、品番やメニュー名を整理しておくと安心です。
店内、外観、スタッフまで撮る場合
料理に加えて、店内、外観、スタッフ、調理風景を撮る場合は、半日以上の撮影がおすすめです。
料理写真だけなら短時間でも成立しますが、店内の雰囲気まで撮るには、客席の整え方、外光の時間帯、スタッフの立ち位置、入口の見せ方まで考える必要があります。
ホームページや採用ページにも使いたい場合は、料理と店舗写真を同日にまとめると効率的です。
広告やブランド用の料理撮影
広告、看板、ポスター、ブランドサイトのメインビジュアルに使う料理写真は、通常のメニュー撮影より高くなります。
1カットごとの作り込みが必要になり、スタイリング、小物、レタッチ、撮影ディレクションが加わるためです。半日や1日単位ではなく、カットごとに見積もるケースもあります。
「とりあえずメニューに載せる写真」と「お店の顔になる写真」は、必要な準備も予算も分けて考えると失敗しにくくなります。
依頼前に準備しておくこと
撮影するメニューを絞る
最初に決めるべきなのは、撮るメニューです。
全メニューを撮りたい気持ちは分かりますが、予算が限られる場合は、看板商品、利益率の高い商品、季節メニュー、注文してほしい商品を優先しましょう。
写真を見て注文してほしい料理から撮る。これが、飲食店の料理撮影では現実的です。
カットリストを作る
撮影前にカットリストを作っておくと、当日の迷いが減ります。
- メニュー名
- 撮影する順番
- 必要なカット数
- 単品か集合写真か
- 温かい料理か冷たい料理か
- 使う器
- 注意点
紙でもスプレッドシートでも構いません。カメラマンと厨房、ホールが同じリストを見られる状態にしておくと、撮影はかなりスムーズになります。
料理を出す順番を決める
料理撮影では、撮影順が大切です。
溶けやすいデザート、泡が消えやすいドリンク、湯気を見せたい料理、ツヤが落ちやすい麺類などは、提供タイミングを調整する必要があります。
厨房の都合だけで順番を決めると、撮影側の準備が追いつかないことがあります。カメラマンと相談しながら、料理の状態がよい順番を組みましょう。
店内を整える
店内や外観も撮る場合は、撮影前に整えておきます。
テーブルの上の余計なもの、壁の掲示物、床の荷物、レジ周り、入口の看板、窓ガラスの汚れは写真に写り込みやすいです。
撮影当日に片付けると時間が減ります。できれば前日までに、写したい席と写したくない場所を決めておくと安心です。
写真の使用場所を決める
料理写真をどこに使うかを先に決めておきましょう。
メニュー表、ホームページ、Instagram、Googleビジネスプロフィール、グルメサイト、チラシ、広告、デリバリーアプリでは、必要な写真の向きやサイズが変わります。
縦写真が必要なのか、横写真が必要なのか、正方形が必要なのかも、撮影前に伝えておくと後で使いやすくなります。
料理撮影を安く抑えるコツ
まとめて撮る
料理撮影は、1品だけ頼むより、数品をまとめて撮るほうが効率的です。
カメラマンの移動、機材準備、ライトの調整、撮影後の処理は、品数が少なくても発生します。看板商品だけでなく、季節メニューやドリンクも一緒に撮ると、1枚あたりの費用は下がりやすくなります。
撮影目的を分ける
費用を抑えたいなら、すべての写真を広告品質にしようとしないことです。
メニュー用の記録写真、SNS用の雰囲気写真、広告用の作り込み写真では、必要な手間が違います。全メニューはシンプルに撮り、看板商品だけ時間をかける、という分け方が現実的です。
営業時間外に撮る
営業中に撮影すると、来店客への配慮や厨房の動きがあり、撮影が止まりやすくなります。
できれば仕込み後から開店前、またはアイドルタイムに撮るのがおすすめです。厨房とホールが撮影に集中できる時間を作ると、短い時間でも多く撮れます。
器や小物を事前に選ぶ
当日に器やクロスを選び始めると、撮影時間が削られます。
料理ごとの器、背景に置く小物、箸やカトラリー、ドリンクグラスを事前に決めておくと、撮影が早く進みます。迷った場合は、候補を2つまでに絞っておくとよいです。
レタッチ範囲を決める
料理写真は、色味や明るさを整えるだけでも印象が変わります。
ただし、細かな不要物除去や合成、湯気の追加、皿の汚れ修正などを多く依頼すると費用は上がります。基本補正で十分なのか、広告用に作り込むのかを分けて依頼しましょう。
料理撮影カメラマンの選び方
料理写真の作例を見る
料理撮影は、人物撮影や風景撮影とは違う技術が必要です。
料理のツヤ、温度感、立体感、皿の余白、背景の整理、自然な色味を見せられるか。作例を見るときは、料理が本当においしそうに見えるかを確認してください。
特に、肉、麺、揚げ物、スープ、デザート、ドリンクは撮り方で印象が大きく変わります。自店のメニューに近い作例があるカメラマンを選ぶと安心です。
飲食店の現場に慣れているかを見る
飲食店撮影では、料理が出るタイミング、厨房の動き、ホールの導線、営業準備との兼ね合いがあります。
飲食店の現場に慣れているカメラマンは、料理を待つ間に店内を撮る、外観の光が良い時間を先に押さえる、厨房に負担がかからない順番を提案する、といった動きができます。
写真の上手さだけでなく、現場の進め方も見ておきたいポイントです。
料金に含まれる内容を見る
料金を見るときは、金額だけで判断しないでください。
撮影時間、納品枚数、レタッチ、出張費、追加カット、急ぎ納品、商用利用、キャンセル料まで含めて比較しましょう。
同じ5万円でも、2時間で20カット納品なのか、半日で店内外観まで撮れるのかでは内容が違います。
料理以外も撮れるか確認する
飲食店の集客には、料理写真だけでなく店内写真も必要です。
個室、カウンター、テーブル席、外観、入口、スタッフ、調理風景、ドリンク、テイクアウト商品など、必要な写真は店舗によって違います。
料理だけが得意なカメラマンより、飲食店全体の見せ方を理解しているカメラマンのほうが、WebやSNSで使いやすい写真が揃いやすいです。
カメラマン図鑑で料理撮影を依頼する
作例、料金プラン、対応エリアを比較する
料理撮影を依頼するときは、作例、料金プラン、対応エリア、レビューをまとめて見ることが大切です。
カメラマン図鑑では、料理・飲食店撮影に対応するカメラマンを探せます。料理写真の作例、店舗撮影の経験、料金プラン、出張対応エリアを見ながら、依頼内容に合うカメラマンを比較できます。
問い合わせ前に伝えるとよい内容
問い合わせでは、次の情報を送ると見積もりが出やすくなります。
- 店舗の業態
- 撮影したいメニュー数
- 店内や外観も撮るか
- 写真の使用場所
- 希望する雰囲気
- 撮影希望日
- 希望納期
- 予算の目安
まだ細かく決まっていなくても、分かる範囲で伝えれば大丈夫です。カメラマン側から、2時間で足りるか、半日必要か、撮影順をどう組むか提案してもらいやすくなります。
【2026年版】料理・飲食店の出張撮影ができるカメラマン crdx.jp/photo/restaurant よくある質問
料理撮影は何品から依頼できますか?
1品から依頼できる場合もあります。ただし、移動や機材準備があるため、1品だけだと割高になりやすいです。費用を抑えるなら、看板商品や季節メニューをまとめて依頼するのがおすすめです。
2時間で何品くらい撮れますか?
料理の内容や提供スピードによります。シンプルな単品写真なら数品から10品前後を撮れることもありますが、盛り付けやライティングを丁寧に作り込む場合は少なくなります。事前にカットリストを共有して相談しましょう。
店内や外観も一緒に撮れますか?
撮れます。ただし、料理撮影に加えて店内、外観、スタッフ、調理風景を撮る場合は、半日以上の撮影時間を見ておくと安心です。
レタッチ込みの料金ですか?
カメラマンによって異なります。明るさや色味の基本補正が含まれる場合もあれば、細かな修正や合成は別料金の場合もあります。見積もり時に、どこまで含まれるか確認しましょう。
スマホ撮影とプロ撮影は何が違いますか?
大きな違いは、光、色、質感、使いやすさです。スマホでも日常投稿には十分な場面がありますが、メニュー表、ホームページ、広告、グルメサイトでは、写真の統一感や料理の立体感が集客に影響します。
撮影当日は営業を止める必要がありますか?
必ずしも止める必要はありません。ただし、営業中はお客様への配慮が必要で、撮影が止まりやすくなります。可能であれば開店前、アイドルタイム、定休日など、撮影に集中できる時間を選ぶとスムーズです。
まとめ
料理撮影の相場は、2時間で3万〜5万円程度、半日で4万〜8万円程度、1日で8万〜15万円程度がひとつの目安です。メニュー撮影、店内撮影、外観撮影、スタッフ写真、レタッチ、スタイリングの有無で総額は変わります。
費用を抑えたいなら、撮影するメニューを絞り、カットリストを作り、料理を出す順番を決めておきましょう。営業前やアイドルタイムにまとめて撮ると、短い時間でも使える写真を揃えやすくなります。
カメラマンを選ぶときは、料金だけでなく、料理写真の作例、飲食店の現場経験、納品内容、対応エリアを見てください。料理写真は、味を伝えるだけでなく、来店前のお客様に「ここで食べたい」と思ってもらうための入口です。必要な写真を整理し、店舗に合うカメラマンへ相談してみましょう。